コロラド大学ボルダー校のキャンパスにある6,000平方フィートのエンジニアリングセンターでは、3Dプリンタによるロボットの設計にマルチマテリアルを活用する最先端の方法を研究しています。このセンターは、ロブ・マカーディ教授と他の3人の機械工学教授によって設立され、博士課程の学生、修士課程の学生、学部生からなるチームが、高度な機能を備えたロボットを開発するために、マルチマテリアルによる造形の改善を試みています。 マッカーディ教授は、長年にわたってストラタシスの3Dプリンタを活用して機械工学にイノベーションをもたらしてきました。現在の目標は、さまざまな材料の組み合わせを利用して、すでに3Dプリンタによって造形されたロボットに、複雑な構造と機能部品をさらに3Dプリンタで造形することです。
また、マッカーディ教授は、外科医が個々の患者の状態を把握するのをサポートするために、独自の医療モデルの開発にも取り組んでいます。こうした術前計画モデルを使用することで、実際の手術時間が短縮され、その結果、患者が回復するまでの時間の短縮にもつながっています。
多くの研究者やイノベーションセンターは、AMプロセスをより柔軟かつ正確に制御するために同様の課題に直面していますが、市場で入手可能な上級ユーザー向けのツールは非常に限られているという現状があります。革新的な目標を持つユーザーが、そのアイデアを3Dプリンタで実現するために必要なツールや機能を提供できるよう、ストラタシスは研究用パッケージをリリースしています。
「こうした方向に向かっている3Dプリンタメーカーはたくさんありますが、ストラタシスのPolyJetプリンタはより多くの材料に対応しており、液状材料を含むさまざまな材料を導入できることで、こうした3Dプリンタで造形された部品のリアルさを高めることができます。また、機械的に再現性の高い手術前計画モデルの開発のために、材料の特性を変える能力を探求するパイオニアでもあります。」と、マッカーディ教授は述べています。
ロバート・マッカーディ教授は、流体を使用して機械的操作を容易にする油圧作動式を利用したロボットを、完全に3Dプリンタで制作することに大きな成功を収めています。複数の材料で作られた柔軟な構造を形成するために積層造形を用い、固体材料と液状材料の両方を組み合わせた材料で3Dプリンタによる造形を実現しました。この液状材料は、後工程で追加されるのではなく、プリンタ本体で造形されます。
マッカーディ教授は次のように言います。「後処理工程で流体を追加することができないため、この特殊なロボットにとって不可欠な要素となっています。このデザインの隅々までアクセスすることはできません」。固体材料と液状材料を同時に造形することにより、これらのロボットは、作動戦略の一環として流体領域を使用して、プリンタから出してすぐに作動させることができます。