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Case Study

ヴィクトリア大学ウェリントン校で活躍する研究用パッケージ


Victoria University of Wellington Research Package

3Dプリンティング技術を拡張して、生物を模倣した4D液体プリント構造を作成

2004年にストラタシスのPolyJet™テクノロジーが登場する前は、設計とプロトタイピングのプロセスは長い時間と手間のかかるものでした。PolyJetの3Dプリンティング技術により、高精細なフルカラー3D造形のプロトタイプを迅速かつ容易に作成することが可能になりました。その後のストラタシスのPolyJet研究用パッケージの発表は、ニュージーランドのヴィクトリア大学ウェリントン校で工業デザインの上級講師を務め、MADE(Multi-property Additive-manufacturing Design Experiments)の共同創設者であるロス・スティーブンス氏にとって革新的な出来事となりました。MADEでは、3Dプリンタの使い方を教育しており、学生が積層造形について、また積層造形が製品の設計と製造の方法を変える可能性について学ぶ機会を提供しています。このプログラムにより、学生は3Dプリンタを使用して実践的な経験を積み、積層造形技術の最新の進歩について学んで、このエキサイティングな業界の最前線における将来に向けたスキルや知識を身につけることができます。

 

Expanding 3D printing technology

PolyJetは基本的にコンピュータから細部まで抽出しますが、PolyJet 研究用パッケージは、文字通り4次元に到達するために必要な機能を追加しました。

ロス・スティーブンス氏は、PolyJetテクノロジーがリリースされる前から長年にわたり、新たに生まれたデジタルテクノロジー、特に3Dプリンティングに関する研究にストラタシスの3Dプリンタを使用してきました。「PolyJetにより、対象物をボクセルスケールで作成できるようになりました。素晴らしいデジタル画像があっても、それを抽出して造形すると、他のほとんどの技術では期待外れに終わります。形を作ることはできても、色や半透明性のすべてを再現することはできず、動きを把握することは全く不可能です。それができるのは、コンピュータからあらゆる細部を根本的に抽出するPolyJetだけです。PolyJet研究用パッケージは、文字通り4次元の世界を実現するために必要な追加機能を備えています。」

ストラタシスのPolyJet研究用パッケージは、プロトタイプを造形する際に無限とも言える柔軟性を提供し、これまで到達できなかったレベルの精度を実現することができる高度なソフトウェアツールです。研究者は、すぐに利用できる状態の高度なツールセットを活用して、これまでにない特徴や機能を備えたプロトタイプを作成することができます。そうしたすばらしい機能の1つが、柔らかい部品や油圧モデル、流体モデルに液体材料の造形を可能にする「液体プリント」です。これにより、プロジェクト研究者は生物の実物そっくりのプロトタイプを作成することができるようになりました。

ストラタシスのPolyJet研究用パッケージは、ロス・スティーブンス氏とニコル・ホーン氏が取り組んでいる、Polyphytesという液体プリント研究への道を切り拓く抜本的な変化をもたらすものでした。Polyphtesでは、液体プリントを利用して、植物の維管束系のように機能する流体モデルを作成します。ニコル氏は次のように説明します。「このプロジェクトは、水、空気、煙、粉砂糖、シャボン液、石鹸など、さまざまな媒体が内部の導管を流れるときに機能して外観を変えることのできる3D造形を作成することにより、4D造形の動的な品質を実証するものです。設計は、プロセスをモデル化することで、複雑で有機的なテクスチャとカラーリングを作りだしています。これは、顕微鏡レベルの高解像度でプリントできるJ850の機能を利用しています。映像に映し出されている物理的効果は、植物の生態における自然受粉と養分輸送の美しさを思い起こさせます。」

 

Stratasys PolyJet Research Package

研究用パッケージを使用すると、硬質材料で造形しても内部に明確な導管を確保することができるため、ようやく色と柔軟性を同時に実現できる段階に達しました。

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小径の内部導管により、他の技術では到達できなかった複雑で鮮やかな仕上がりを実現

Polyphytesは複雑かつ正確に設計されたもので、小径の内部導管を利用した精密な設計で圧倒的な成果を発揮しています。Stratasys J850 Prime 3Dプリンタは、最大限の効果を得るためにさまざまなレベルの不透明度を備えたフルカラーの硬質フォトポリマー樹脂でこうしたビジョンを実現させました。PolyJetの液体樹脂は、内部導管のサポート材として機能し、製造後に排出されるまで一時的に空洞を埋めます。これにより、導管がシームレスに障害なく流れるようになり、鮮やかな結果を得ることができるのです。

「以前のHydrophytesプロジェクトでは、研究用パッケージが利用可能になる前であり、導管からサポート材を手動で除去するのに何時間も費やさなければならず、ほとんどの場合、サポート材を完全に除去することができませんでした。研究用パッケージを使用すると、硬質材料でプリントしても内部に明確な導管を保持できます。J850 Primeは本当に素晴らしいと思います。ようやく色と柔軟性を両立できる段階に達しました。」

ストラタシスのソフトウェア、プリンタ、液体サポート材により、より微細で、より信頼性が高く、複雑な内部チューブを対象物に直接造形することができます。PolyJetテクノロジーの液体プリント機能により、物体内部に液体で満たされた気密性の高い空洞を作ることができます。この技術は、さまざまな用途に応用できる可能性があり、複雑な構造を設計環境から直接現実のものにすることで、ものづくりに対する考え方に革命を起こすことが期待されています。

ストラタシスの3Dプリンティング技術が、このプロジェクトでどのように必要だったのかについては、以下のビデオでご覧ください。

 

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